作品紹介
邦題は「００７は殺しの番号」
ショーン・コネリーの魅力が炸裂する伝説の第一作目
映画「００７」の原点ここにあり
ジャマイカにてアメリカのロケット発射を妨害する電波を受信した
その上、現地で調査中のストラングウェイズも行方不明となった
英国秘密情報部いちのとっておき００７ことジェームズ・ボンドが真相を掴みに向かうのであった
００７の軌跡（地名や歴史）
１．ジャマイカ
本作の主な舞台はジャマイカであるが、この地は過去イギリスの植民地であった過去があり
イギリス人にはある程度なじみがある土地なのであろう
本映画公開の１９６２年というのは、このジャマイカがイギリス連邦加盟国として独立を果たした年なのである
photo byAll sizes | Jamaica – Waiting customers for fishing ! | Flickr – Photo Sharing!
２．キューバ危機
また同じカリブ海に浮かぶキューバでは１９５９年、カストロが親米政権を倒しソ連と接近するようになる
そして政治的圧力をかけるアメリカに対抗して、キューバ国内にソ連製核ミサイルが配備されていくのであった
本当にあと一歩で世界的核戦争寸前で、ソ連のフルシチョフは核ミサイルの撤去を提案し
米国サイドもトルコにある対ソミサイルの撤去、およびキューバに軍事介入しないという条件を認めたのである
このピリピリした空気感の時代背景を頭に入れておくと、本作がより面白く見れるであろう
登場人物
英国秘密情報部関連
１．ジェームズ・ボンド（ショーン・コネリー）
イアン・フレミングの原作では実在する鳥類学者の名前をそのまま使ったらしいが
映画版ではショーン・コネリーがボンド役に抜擢された
初期００７では当時を謳歌したクラシックカーやこのコネリーのワイルドなキャラが見どころである
２．Ｍ（バーナード・リー）
英国秘密情報部の長官でありボンドの直属の上司である
原作では「海軍の将官であり、酒もあまりやらず、あまり一般に知れ渡っていないため
殺してもあまり騒ぎにはならないと思われる」とソ連サイドの情報網で紹介されている
３．マネーペニー（ロイス・マクスウェル）
Ｍの有能な秘書であり、ボンドにも的確な情報を提供したりもする
この第一作から１４作連続で登場するロイス・マクスウェル演じるマニーペニーは
００７映画の影の功労者であり、ある意味最強のボンドガールとも言える
４．ブースロイド少佐（ピーター・バートン）
のちにＱと呼ばれるシリーズ恒例の兵器発明家となる
だが一作目ではＱ課に勤務する武器担当者のブースロイド少佐であり
Ｑという愛称はまだ馴染まれていないのである
このブースロイドという名前は実在した武器評論家から拝借しているのである
現地スタッフ
１．フェリックス・ライター（ジャック・ロード）
ＣＩＡのエージェントであり第一作目からボンドと共に作戦遂行する言わば盟友である
シリーズ中、度々顔を出すが本作ではとんでもない登場を果たしている
２．クォレル（ジョン・キッツミラー）
ジャマイカで漁師をしておりクラブ・キーへ向かうためのボートを探すボンドと出会う
だが彼も普通の漁師ではなかったのだ
ボンドガール
１．ハニーライダー（ウルスラ・アンドレス）
初代ボンドガールとして知られ、白いビキニ姿で海から上がってくるシーンは
００７シリーズの中でも有名なワンシーンに数えられる
自分を犯した大家を毒蜘蛛で殺害するという過去を持ち
女を武器に強く生き抜くタイプは以降のボンドガールにも継承されていくのだ
地元の人間がドラゴンが住むという理由で近づかないという、クラブ・キーに上陸した狙いは一体何なのか
２．シルヴィア・トレンチ（ユーニス・ガイソン）
アンバサダー・クラブでボンドと出会いガールフレンドのようになった女性である
次作の「ロシアより愛をこめて」でも水辺でボンドとデートするシーンがある
３．ミス・タロ（ゼナ・マーシャル）
ドクター・ノオ配下の秘書である
敵キャラ
１．ドクター・ノオ（ジョセフ・ワイズマン）
原子力のスペシャリストとして君臨する天才科学者である
自分の才能が発揮できる場所を探した挙句、シリーズ中有名なあの組織に加担したのである
原作者イアン・フレミングは従兄弟のクリストファー・リーをモデルにこのキャラを創作したというが
そのリーは後々、「黄金銃を持つ男」でスカラマンガとして出演している
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