作品紹介
東西スパイ対決～立ちはだかるストロンバーグの理想郷とは
英国とソ連の原子力潜水艦が同時に姿を消した
両国双方の陰謀を感じ、英国から００７、ソ連からトリプルＸが諜報員としてエジプトに派遣された
肝心要のマイクロフィルムを奪い合う二人であるが
たどり着いた先は、富豪カール・ストロンバーグの理想郷構築計画であった
抑えておきたい地名や歴史的背景
１．歴史的背景
1970年代は核兵器の量的削減などで東西の緊張は少しずつ緩和していた
だが本作が公開された1977年ソ連は中距離弾道ミサイルを配備し、また米ソの関係は悪化していく
事件の発端となる原子力潜水艦は自国の軍事力と技術力をアピールするにはいい材料であったであろう
２．アルプス（オーストリア）
ボンドがスキーによる大脱走をするシーンで物語は開始する
その地がこのアルプスであるが、この何でもない冒頭のシーンが後々ややこしい事態へと発展して行くのである
３．カイロ（エジプト）
潜水艦消失のカギとなる追跡装置のマイクロフィルムを入手するため
００７とトリプルＸが派遣された場所だ
シリーズ最強とまで言われるジョーズとのカルナック神殿での対決が見どころの一つである
photo byTamer Ewida
登場人物
英国秘密情報部関連
１．ジェームズ・ボンド（ロジャー・ムーア）
本作のボンド役は3代目のロジャー・ムーアである
いかにも英国紳士という雰囲気と出会う女性すべてを口説くというプレイボーイっぷりで独自のスタンスを確立した
もうここまでいくと本物のスパイらしくないが、００７を世界的ヒーローに押し上げた貢献者である
２．Ｍ（バーナード・リー）
英国秘密情報部の局長であり、ボンドの直属の上司である
本作では宿敵であるはずのソ連のゴゴール将軍と一時的和解という珍しいシーンもある
３．マネーペニー（ロイス・マクスウェル）
Ｍの事務所の前の部屋にいる秘書
ボンドに密かな恋心を抱いているようだが、、、
４．Ｑ（デズモンド・リュウェリン）
Ｑ課で勤務する凄腕の秘密兵器発明家
言うことを聞かないボンドとこのＱのやりとりはシリーズ定番となっている
だが毎回ボンドはこのＱの秘密兵器に助けられているのだ
本作の秘密兵器は新型ボンドカーであるロータス・エスプリに驚きの仕掛けが隠されているという
５．ハーグリーブズ海軍中将（ロバート・ブラウン）
本作ではそんな目立ったポジションではないが
「オクトパシー」から「消されたライセンス」までの４作品でこのロバート・ブラウンがＭ役を演じている
ソ連サイド
１．ゴゴール将軍
ソ連の原子力潜水艦が消えたのは英国の仕業だと思いトリプルＸを派遣する
本作では意外な場所でＭとこのゴゴール将軍との一時的和解を目にすることが出来る
ボンドガール
１．アニヤ・アマソワ（バーバラ・バック）
ソ連ゴーゴル将軍とっておきの諜報員がこのアニヤでありトリプルＸと呼ばれている
（おそらく００７のようなコードネームであろう）
ＫＧＢに属しその美貌をいかした情報収集能力は高く、００７のことも熟知している
今回、マイクロフィルム争奪で協力したり、敵対したりするが
あることを知ってからはボンドに対して徹底的な態度を取ることになる
２．ナオミ（キャロライン・マンロー）
一応ボンドガールに入れたがほぼ敵キャラである
ヘリコプターでボンドカーであるロータス・エスプリを追うが逆に秘密兵器で返り討ちにあってしまう
敵キャラ
１．カール・ストロンバーグ（クルト・ユルゲンス）
海をこよなく愛するストロンバーグ商船の代表であり、世界的富豪である
表向きは海洋研究所であるアトランティスで生活し、海の生物をこよなく愛している
アトランティスは通常海の中に潜んでおり、海上にも浮上できるという秘密基地感満載の構造となっている
度を越した理想主義者である彼の計画とはどんなものであろうか？
２．ジョーズ（リチャード・キール）
００７の脇役史上最強であり、人気もかなり上位であろうこのジョーズ
（自分もかなり好きなキャラです）
人間離れした体格となんでも噛み切ってしまう鋼鉄の歯を持っている
本作では車を素手で受け止めたり、ボディを引きちぎったりとその恐るべきパワーを発揮している
そしてなんといってもその不死身のキャラクターがすごい
最後の最後まで驚きのやり方で生き延び、また次作でも登場する００７では避けて通れない最強キャラ！
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