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007「スペクター」~ストーリー


007「スペクター」はシリーズ第24作目にして2015年に公開されている
スペクターといえばシリーズ初期に登場する世界征服を目論む巨大犯罪組織である
このアイディアを持ち出したのは脚本を手掛けていたケヴィン・マクローリーであったが
原作者のイアンフレミングが「サンダーボール作戦」にて無断でこのスペクターとブロフェルドを登場させ
映画007までをも巻き込んだ訴訟にまで発展したのである
映画「ダイヤモンドは永遠に」からこの「スペクター」まで公に姿を現さなかったのはこのためである
その訴訟もようやく落着き、40年以上の歳月を経て再びスクリーン上に登場することになったのである
なお本作ではブロフェルドが登場するだけでなく
ダニエル・クレイグ作品の特徴でもあるボンドの過去と、ブロフェルドの過去まで明らかになってゆく
クレイグ作品はストーリーが前作と繋がりがあるため前三作を事前に見ることをお勧めするが
最低でも前作の「スカイフォール」は見ておきたいところだ

 

 

そのストーリーは
「死者の日」で盛り上がるメキシコシティの街中でジェームズ・ボンドはスキアラという男を追っていた
人混みをかき分けヘリコプターで逃げようとするスキアラであるが
ボンドはなんとかヘリに追いつき、混乱する会場の上空でスキアラと戦ったのである
こうしてボンドは彼を上空から突き落とすことに成功し、ヘリの落下も防いだのである
その時、ボンドの手の中にはスキアラの指から外れた蛸のような紋章の刻まれたリングがあったのである

 

ロンドンに戻ったボンドはMに勝手な行動を取ったことを責められ停職処分を受けてしまう
その帰り際にマネーペニーと合流し、夜ボンドの自宅で待ち合わせとなったのだ
約束通り彼女は焼け焦げたスカイフォールからの遺留品を持ってボンドの元に現れた
そして他人を信用できないとボンドのことを指摘したマネーペニーに一本の映像を見せたのである
そこには前作でスカイフォールで亡くなったMが映っており
スキアラを殺害しその葬儀にまで出席するよう、死してなおまだボンドに仕事を与えていたのである
マネーペニーが帰ったあとボンドは遺留品の中から発見した1枚の写真背の高い少年が一緒に写っていたのである

 

その後、ボンドはビル・タナーとテムズ川を走るボートに乗っていた
前作で爆破されたMi6の対岸には新国家保安センターというのが建てられ
停職処分が下された時ボンドが遭遇したマックス・デンビー通称Cが所属する組織である
ボートが向かった先にはQがおり、彼はボンドの腕に位置情報がわかるマイクロチップを埋め込んだ
そしてOMEGAの腕時計を渡し、新型ボンドカーであるアストンマーチンDB10を披露したのである
だがそれは009のために開発したという落ちまで付いていたのである
ボンドはQに位置情報を消すように求め、Qも渋々48時間だけそれに答えたのだ

 

ローマ市街を走るDB10の運転席にいたのは009ではなく007であった
Qの元から無断で拝借しスキアラの葬儀に向かっていたのだ
その会場で保険屋を偽り、スキアラの未亡人であるルチアと接触した
亡き旦那の敵であるボンドを当然拒むのだが、組織に狙われる彼女を助け
その真っすぐな情熱もうまく伝わりボンドとルチアは禁断の肉体関係へと発展していく
ルチアの身の安全はとりあえずCIAのフィリックス・ライターに任せ
ボンドはスキアラが所属していた組織が後日開催する会議の場所を聞き出したのだ

 

組織の紋章の入ったリングを所持していたためエントランスも無事通過すると会議はすでに始まっていた
しばらくすると組織のNo.1が現れボンドは目を疑った
青白い王と呼ばれている男を始末出来なかったため責任を問われた構成員は次の成功を固く誓うが
MR.ヒンクスという巨大な男が彼の目を潰し、その任務の後を継いだのである
そしてそのボスはなんとジェームズ・ボンドの存在を知っており、その名を口に出したのである
これに動揺を隠せなかったボンドは窓を突き破り逃走しアストンマーチンDB10に乗り込んだ
ローマ市街ではDB10とヒンクス操るジャガーC-X75とのカーチェイスとなり
その秘密兵器である運転席の脱出装置を使いボンドは逃げ切ることに成功したのである

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photo byAll sizes | Notturna #4 | Flickr – Photo Sharing!
東京ではCことマックス・デンビーが9か国の情報を網羅し治安を維持するという
ナイン・アイズ計画が推し進められていた
だが南アフリカが反対を出したためこの案は不成立となったのだ

 

会議で見たNo.1は間違いなく死んだはずである義兄のオーベルハウザーであった
その生死をマネーペニーに再度調査するよう頼み、ボンドはオーストラリアのアルタウスゼーに向かっていた
マネーペニーの調査により青白い王の正体はMr.ホワイトであると判明し、その地にいる可能性が高いという
そして雪山の住居で衰弱しきったホワイトを発見することになった
No.1の方針についていけず反旗を翻した彼は携帯にタリウムの毒を仕掛けられていたのである
ボンドと話し彼を信用したホワイトは娘の存在を明らかにしボンドの銃で自殺してしまったのだ
どうやら組織の秘密のカギを握る「アメリカン」を彼女は知っているというのだ

 

ホワイトに娘を守ることを誓ったボンドは彼女の職場であるホフラー診療所に向かっていた
名をマドレーヌ・スワンと言いこの雪山の頂上で精神科医を務めているのである
ボンドから父親の自殺を聞き協力を持ちかけられるが、彼女は信用しきれずに追い返してしまう
その院内のバーでボンドをロンドンに連れ戻しにきたQにリングを渡し、それの解析を依頼すると
ヒンクスらにマドレーヌが誘拐され車での逃走を図ろうとしていた
これをボンドはセスナで追いかけ雪山でのチェイスを制してマドレーヌを無事奪還したのである
Qもまた何者かに追われるが逃げ切ることに成功し
リング解析の結果、オーベルハウザーがまだ生きていることをボンドに伝えた
そして南アフリカ爆発事件のニュースがテレビから流れる中
マドレーヌの口からは組織の名前がスペクターと呼ばれていることが判明したのである

 

助けられ徐々にボンドを信頼するようになったマドレーヌはタンジールに「アメリカン」があると打ち明けた
それはホテルの名前であり、ホワイトが新婚旅行で滞在し、その後も現れることがあったという場所なのだ
そこに着くが特に組織へのヒントは見つからず、マドレーヌは疲労で眠る中
起きていたボンドはネズミが小さな穴に入るのを見つけ、壁の裏に秘密があると確信した
その壁を突き破るとホワイトの隠し部屋があり、スペクターのアジトの位置を示す座標を発見したのであった
一方ロンドンでは南アフリカの賛成案でナイン・アイズ計画が可決していた
CはMに72時間後に新たな情報網が稼働し、時代に取り残された00部門は廃止となることを伝えたのだ

 

スペクターの基地に向かい、ボンドとマドレーヌ・スワンはアフリカを横断する電車に乗っていた
その食堂車で至福のひと時を味わう中、テーブルが破壊されMr.ヒンクスが現れたのだ
強靭な身体に苦戦するボンドであるがマドレーヌの銃の助けもあり
首にロープを巻き付け、その反対側に結ばれた材料をボンドは外に放り出し
ヒンクスは高速で走る車外へ消えていったのである
こんな雰囲気のある寝台特急で勝利をおさめ、盛り上がる男女がこの後することと言えば一つである

 

周りが砂漠しかない駅に到着し、お出迎えのロールスロイスに乗り込んだ二人はいよいよ敵の本拠地に着いたのだ
まず危険物の銃を没収され地球に落下した隕石が飾られた部屋にて、No.1とのご対面となった
現れたのは間違いなくボンドの父親同然の存在であった義兄のフランツ・オーベルハウザー自身であった
オーベルハウザーはナイン・アイズ計画を推し進めたCも手下であり
これまでボンドの周辺で起こる悲惨な事件は全部彼が作り上げたのだという
例えばかつての恋人ヴェスパー・リンドやまるで実の母親のようであった前任のMの運命も彼の演出だったという
そして雪山での雪崩で父親とフランツが死んだように見せかけ、実はその手で父親を殺害し
新たにエルンスト・スタヴロ・ブロフェルドとして闇の世界で生きていくことを決意したようだ
そして隠し取られていたホワイトが拳銃自殺する映像をマドレーヌに見せつけたのである

 

ボンドは気が付くと椅子に縛り付けられていた
背後から一撃喰らい、その椅子で頭に細い針を差し込むという恐るべき拷問が待ち構えていた
拷問が始まり悲痛な叫びをあげるボンドにマドレーヌが寄り添うが、ボンドはこの瞬間に腕時計を彼女に渡した
この時計は時限爆弾としての機能もあり、この爆破を利用し二人は発見したヘリコプターに乗り込み
大爆発を起こすスペクターのアジトを背に飛び去ったのである

 

Mは秘密のアジト、ヒルデブランドでボンドとマドレーヌに会いスペクターのナイン・アイズ計画阻止の打ち合わせをした

Qがそのシステムを阻止し、MはC、をそしてボンドはブロフェルドと対決することとなった

そんな中、マドレーヌはこんなボンドの生活に疲れ果て別れを決意したのだった

 

Mとボンドが乗る車の側面に敵の車が突撃し、Mは逃げたがボンドはそのまま捕まってしまった

Mは新国家保安センターにてCを高所から突き落とし勝利するが、ボンドは廃墟となったMi6で目覚めたのである

その内部で顔面の左側が負傷したブロフェルドを発見し発砲するが、それは防弾ガラスで弾かれるのであった

そしてこのMi6はあと3分で大爆発を起こす予定であり、マドレーヌもこの建物内のどこかにいると言い放ち

一人脱出したのである

 

ボンドは急いでマドレーヌ・スワンを救出し爆破寸前でボートで逃げることに成功した

そしてテムズ川上空を逃げるブロフェルドのヘリコプター目がけて発砲したのである

弾丸がヘリの急所を捕らえて、ヘリはテムズ川をまたぐ橋へと落下した

近づくボンドにとどめを刺すようブロフェルドは促すが

ボンドは弾切れだと言い放ち、その運命と身柄をMに委ねたのである

 

こうして幼少期から続いた宿命の戦いは幕を閉じたのであるが

Qのもとに007ことジェームズ・ボンドはあるものを受け取りにきたのである

それは長年彼が愛用してきた相棒であるアストンマーチンDB5であり

その助手席にはマドレーヌ・スワンが座り、またどこかに旅立つのであった

 

 
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